X70についての胡散臭いレビュー(運用を考える)

誠に小さなX

2016年の2月に発売された富士フイルムの新型コンデジことX70。
ふとした衝動買いで手に入れてしまった。
小さな筐体にXシステムの機能と操作性をこれでもかと詰め込んだ至れり尽くせりの魅力的なコンデジ。
そう、このカメラはAPSクオリティ!!

特徴の整理

このページにたどり着いた方にカタログスペックを書く意味は無いだろう。
なので私が感じた魅力をささっとまとめる。

  1. APSサイズのセンサ…高感度ノイズに強く繊細に描き出すにはやはりこのサイズが良い。
  2. X-Trans2のセンサー&処理エンジン…X-E2、X-T10そしてX-T1と同じ系譜の画像処理エンジンを積んでいる。
  3. 絞りリングとシャッタースピードダイヤル…富士のカメラではおなじみの操作系。これがあると写真の設定が格段にわかりやすい。
  4. 今となっちゃ当たり前だけどWiFiでのスマホ連携…これがあるとすごく嬉しい。

このカメラに搭載されているレンズは18.5mm F2.8、35mm換算で28mmである。
この画角はiPhoneの29mmに近しい。なので何かを撮りたいと思ってからカメラを構えると
だいたいのものが思い通りにフレームに収められるはずだ。
まあ、風景写真とかだと24mm〜21mmくらいが欲しくなってしまうんだけどね。
最短撮影距離は10cmから、花や料理もしっかり撮ることができるので旅先での記念写真から飯テロまでなんでも大丈夫だ。

GRとの対抗馬?

僕が店頭で弄ってたら店頭で店員さんからGRのライバルと紹介された。
GRを持ってないからなんとも言えないけど操作系から考えれば確実に答えはNoだと僕は思う。
GRを自分が量販店でいじり倒して感じたことは…
右手の掌中で絞り、シャッタースピード、露出補正が最小限のアクションで完結するように操作系が設計されているうえに、
グリップの握りやすさや重量のバランスなどすごく良い。
撮るための道具としてシャッターチャンスを逃さない。
全身全霊で撮影に集中できるようにつくられていると感じた。

一方、X70は片手で持つとめちゃくちゃバランスは悪い。重量340gは結構右手の握力に応える重さだ。
両手でのホールドが基本。そして絞りは左手、シャッタースピードや補正は右手という、両手を使った古式ゆかしき分業スタイル。
一瞬の判断を争うような写真撮影をする人なら確実にGRを選びそうな気がする。

それでも僕はX70を選んだ。富士のカメラが好きだ。
そしてボタンやダイヤルをカチャカチャいじる手触りが大好きだ。
そんな感じでのんびり写真を撮りたい。だからこのカメラを選んだ。
僕はX70はカメラをいじることを楽しむカメラだと思う。
もちろん、GRも好きだ!!やっぱりこっちも欲しい!!

てわけでこのブログには珍しく外観写真を載せてみるよ。
外観1
上質なかぶせ式キャップがついてくる。このキャップの内側にはウレタン製のスポンジのような素材が貼られており、
ピントリングをプレッシャーでホールドするようにできている。しっかり挟むのでそうそうな衝撃では外れない。

外観2
前玉は比較的小さめ、レンズ自体は全群繰り出し式でクロースアップ撮影時には結構前にせり出してくる。
レンズの周りには化粧リングがネジでつけられており、ワイコンなどをとりつける際は、化粧リングを取り外す。

外観3
内側のLCDモニタはタッチ式でチルトする。上側のチルトに関しては角度の自由度が高いが下側に向けるときはそんなに角度が出せない。
モニタはドピーカンのもとでも結構見やすい。

外観4
化粧リングを外したところ。
まあ見えにくいのは勘弁してくれ。

アクセサリをついて考える。

個人的な意見として、綺麗な前玉を傷つけたく無い。守りたい。
ところがフィルターをつけるには純正のフードについているアダプタリングをつけなければいけないという記述が説明書に!

そう。これね。



でもね、これ。高いの。お値段9,000円越えよ。X70本体で痛んだお財布には辛い出費。
てわけで見つけた救世主はこちら。



写真好きなら誰でも知ってるUNさんの製品でお値段1,154円!!
もともとはX100用に作れた製品なんだけどこれを噛ませて49mm口径のプロテクタをつけれあげれば心配なくガシガシ使えるわけっすよ。
なお、フィルターを逆さまにつければオッケーだぜという声が聞こえてきそうだが絶対にやってはいけない。
全群繰り出し式の銅鏡がフィルターに衝突してエラーになる。試した人間が書いているので信じたまえ。

※この記事を書いた後にサードパーティーの互換性フードが出たのでレビューを書きました。こちらも併せて是非ご確認ください。
X70用の社外品フードLH-JX70を試してみる。

ということで装着した様子はこんな感じです。
外観5
厚みが出てかっこ悪い?
Agree. 僕も同感だ。釈明しておくとこのおかげでカメラバッグにキャップ無しでズドン。
パーカーのポケットにボフっと投げ込める。さすがプロテクタの力

X-E2との比較

外観5
外観6
サイズ感からいうとX70はX-E2に比べて一回り小さいけども操作系の配置が結構共通しているので使っていて両機の行き来は違和感なく行える。
設定や撮影時の操作にはかなり重要なファクターじゃないだろうか。

で、誰にオススメできる?

  1. いつでもどこでも使えるAPSコンデジという用途を必要としている人。
  2. そして富士フイルムの色合いが大好きな人。
  3. カメラをいじるのが好きな人。

この条件を満たした人にオススメします。
2と3が当てはまらない人はGRを買おう!

すごく個人的な意見だけど…
本格的に写真を撮ってみたい。ミラーレスのカメラを買おうか迷っているけど、ちょっと大きいな。どうしよう?
って考えている人に検討してもらいたい一台。
レンズ交換という条件を犠牲にして単焦点だけで歩き回って撮る。
構図を作る。露出を操作する。っていう体験をして写真を作っていくにはすごくいいカメラだと思う。

なお、富士フイルムのサービスステーションでは機材のレンタルをしてくれる。
その日のうちに返すならだいたいの機材を無料でレンタルしてくれる。
http://fujifilm.jp/support/digitalcamera/repairservice/servicestation/index.html
じっくり試したいならちょっとお金を払うってのもいいと思う。
http://fujifilm.jp/support/digitalcamera/repairservice/servicestation/camerarental_price.html

さて、この胡散臭いレビューにここまでお付き合いいただきありがとうございました。
新製品を一生懸命ディスってあげますから富士フイルムさん僕をモニターにしてください。うああああ。

ということで次回はどうにか頑張って実写レビュー書きます。
またね〜。

※追記2016年5月7日実写編の記事へのリンクを追加
X70の実写あれこれ。

※追記2016年6月28日社外品フードLH-JX70のレビュー記事へのリンクを追加
X70用の社外品フードLH-JX70を試してみる。